★★★★★★★★★★
レンタルDVDで。
原題は「Harry Brown」で、ハリーさんとは主演のマイケル・ケインのこと。
チャールズ・ブロンソンの一連のシリーズを想起させるような復讐モノなので、邦題に「狼」が付いているのでしょうか。なぜ複数形なのか分からないですが。
痴呆症で入院中の妻を見舞い、近くのパブで友達とチェスをするのが楽しみなハリーさんは公営団地に住み年金で暮らす元海兵隊員。その友達を不良少年グループに殺され、復讐を果たす物語。
というわけで、ちょっと「グラン・トリノ」に近いところもあります。
マイケル・ケインの一人舞台と言っても良いような映画。
北アイルランド駐在の元海兵隊員(しかも勲章をいっぱいもらっている)という設定なので行動に無理がなく、リアリティもある。
また警察が頼りなく、新任の女性警部補だけが頭を働かし、ハリーさんのセリフに「あいつらは娯楽で(殺人を)している」というものもある。
今年の夏に起こったイギリスの暴動の根源もこの映画の背景と同じではないでしょうか。