★★★★★★★★☆☆
わずか1時間少しの小品。
ストーリー自体は何気ない話だし、上映時間が短いせいか少し説明不足な感じもするけれど、何より映像が美しい。
もちろん舞台となっている山間の温泉町の風景とヒロイン(と言って良いのか?)の高峰三枝子の美しさがあってのものだけれど、望遠レンズをあまり絞らずに使っているよう。それが夢の中のような雰囲気になっていて、効果抜群。特に川沿いで傘を差した姿で少しうつむき加減で静止する高峰三枝子と言ったらもう何とも言いようのない美しさ!
あとは音でしょうか。70年以上前の映画であるにもかかわらず、セリフが聞き取りやすくて少々驚いた。戦後の映画でももっと聞き取りにくいものがいっぱいありますもの。