★★★★★★☆☆☆☆
NHK BSで。
「山田洋次監督が選んだ日本の名作100本 喜劇編」の1本。
台風被害が出たある町が舞台。
肝心の被災者たちをさておいて、台風被害のドサクサに紛れ、私利私欲のためにたいした被害も出ていない小学校校舎を建て替えようと右往左往する町長と町議会議員たちを描いた風刺劇。
誰よりも力を持っている議員、土建屋との癒着、贈収賄等々、かなり戯画化されていると思うのだけれど、演じる役者たちが良い。観ていて腹が立つほど憎たらしいことこの上ない。
しかしながら彼らに対する正義派が、これまた腹立たしいほど弱い。勇気を持って訴えることが大事というメッセージは分かるのだけれど。。。
恐らく、監督の興味は正義派の方にはなかったのだと思うし、映画として成立させるためには彼らの存在が必要だったのでしょうが、それにしてもバランスが悪い。
最初に「この映画は実話ではありません」と断り書きが出るけれど、原作はルポルタージュだとか。
半世紀以上前の映画ですけど、今と何も変わっていないのがイヤになりますね。。。