★★★★★★★☆☆☆
WOWOWで。
フランスとカナダの合作。
フェミニズム映画のように見えるけれど、その実、反共映画・・・かな?
社会の中で女性が軽んじられていることへの反発から、15歳の少女数人が秘密結社<フォックスファイア>を組織する。
最初は自分たちを馬鹿にした男性を相手に行動を起こすが、リーダー格の少女が護身のためと称してナイフを持ち歩くなど無軌道な行動をするようになる。
そんなとき、盗んだ車で事故を起こし、逮捕、全員が保護観察処分に。
一番重い処分を受けたリーダーが不在の間は<フォックスファイア>としてほとんど活動しなかったものの、彼女が施設から戻った後は再び活発に活動しだし、郊外の農家を借りて皆で共同生活を始める。
しかし収入があるのはわずか数名で他は何もせずに家でブラブラしているのみ、たちまち生活は困窮する。
その打開策としてリーダーが出したアイデアが、自分たちを馬鹿にする男たちから金を盗ること、つまり仲間の美人局のようなことを自分たちがすること。
そのような行為を何度も成功させる中、リーダーの親友であり結成当初からのメンバーでもある1人が徐々に疑問を持ち出し、共同生活の場から出ることに。
その後、残ったメンバーは一攫千金を夢見て大胆な行動に出て・・・というお話。
<思想>があるのはリーダー1人で、後の大半のメンバーは特に考えがあるわけではなく、漠然とした不満とリーダーのカリスマ性に惹かれているだけ。
ハイティーンの少女たちの集団を社会に例えているのでしょう。
突っ込まれたら「所詮、子供のすること」と逃げることは可能でしょうが、ここでの表現は現実的です。
それは分かりますが、原作はあるものの実話ではない様子。
だから、なぜ、今、これをテーマにしたのかが分からない。
1950年代半ばを舞台にしているから、リーダーが社会主義に惹かれていることが成り立つせいか。
それともリーダーが社会主義に惹かれることを表現するために1950年代半ばを舞台に選んだのか。
どちらなのでしょうか。