★★★★★★★★☆☆
日本映画専門チャンネルで。
動脈とは新幹線のこと。
沿線住民への騒音や振動などの新幹線公害に憤慨している若い医師が、公害解決を求め、国鉄に脅迫状を送るお話。
描かれているのは高度成長のツケ。
劇中にも、開業当時はオリンピックに間に合わせるために公害対策まで手が回らなかった、という国鉄総裁のセリフがある。
警察庁は自身のメンツにかけて犯人を逮捕しようするし、野党は事件発生を理由に首相退陣を迫るし。
権力者は根本的な解決をしようとはせず、結局、迷惑を蒙るのは貧しいものたちだけ。
そんな状況に我慢できず、強硬手段に出る主人公。
当然ながら、そんな主人公の目を通して描かれるのだけれど、対する権力側であるところの警察の対応が素晴らし過ぎるのがちょっと・・・
犯人特定まで早過ぎるし、クライマックスへの直接の足がかりになる発見も見事過ぎるでしょう。
その辺りがかなりのご都合主義かな、と。
ま、仕方ないのでしょうけども。
個人的には、関根恵子と梶芽衣子を観られただけでも良かったかな、と。