★★★★★☆☆☆☆☆
日本映画専門チャンネルで。
訛りをからかわれたことで、その相手を刺し殺した工員の若者。
警察から逃げているが、ある週刊誌記者の耳に彼が新宿界隈に出没しているらしいとの情報が入る。
そこで売れていない若いモデルを雇って彼に接近させ、彼女との交流を通じて彼の心境がどう変化するのかを隠れて取材する・・・というお話。
同僚から話を聞き、アルバイト感覚で週刊誌記者と組む新聞記者はベトナムから帰ったばかり。
昨日まで普通に話していた相手が翌日には死に、また<死>がものすごく身近であった場所から戻ってきた彼には平和を謳歌する日本(東京)に違和感がある様子。
彼の様子と、若い2人が遊び歩く東京の街の様子を通じて、世相を描こうとしているのだろうけれども。
でも、今となっては登場人物やドラマには別に関心を持てず、画面で進行していることには何の共感もない。
ただ、映画の大半が東京都心でロケされているので、背景となっている景色の方が興味深かった。
廃線となった都電の線路を歩くシーンがあったけれど、田中長徳の「東京ニコン日記」で見たような景色が動画として見られて、なるほど納得。