★★★★★★★★★★
1958年製作の西ドイツ映画。スターリングラードで壊滅したパウルス元帥率いるドイツ第6軍をテーマにしたもの。ドイツ側からの視点なので、ヒーローは不在。
今の目で観れば、例えば瓦礫の山となったスターリングラードの景観は2000年の「スターリングラード」と比べて貧弱だし、飢えと物資の欠乏にあえぐドイツ軍兵士の描写としては、飢えているはずなのに皆、妙にふくよかで、1993年の「スターリングラード」よりも分かりにくい。
ただ映画自体が持つ説得力は非常に大きい。スタッフ、キャストの経歴が分からないのでハッキリしたことは不明だけれど、実戦に参加した人が多いのではないか。実戦から15~6年後に作られているので、十分考えられる。そのせいか上に挙げた2作よりも貧弱であるはずなのにリアリティがあって、その結果、説得力があるものになっている。
戦車はT-34が独ソ両軍の戦車に扮して大活躍(実戦の映像も一部含まれる)。あとはキューベル・ワーゲンがちょこちょこと動き回ってます。