★★★★★★★★★★
MOVIX八尾で。
15時40分からの回。観客の入り具合は3割程度。
痴漢冤罪事件をテーマに、日本の裁判制度のおかしさ、矛盾を指摘した映画。
飽きることなく非常に興味深く観た。
幸いなことに自分自身も含め、身近に刑事事件の被告となった者がいないので知らなかったが、こんなにヒドイとは。
できれば関わりあいたくないけれども、この映画の主人公のような立場には誰でも成り得るので、観て良かったし、観ておくべきものだと思う。
周防正行監督の映画は「Shall We ダンス?」、「シコふんじゃった」に続き3本目だが、この映画にはその2作にあったようなハートウォーミングなコメディっぽい部分はほとんどない。
唯一、竹中直人が出てくる部分でのみ笑わそうとしていたし、現に笑ったが、それもほんの少ししかない。
ということは周防正行にとって、その路線は「Shall We ダンス?」で完結したということなのだろう。
映画のテーマも生きていれば伊丹十三が取り上げそうなものだが、彼ならもっとエンタテインメントになったはず。
いわゆる<社会派>と伊丹十三の間を行った感じ。