★★★★★★★★☆☆
「え?これで終わり??」という終わり方。
とはいえ、それは最後の方に出てくるエピソードが未消化のままだからで、主題であるところの八重ちゃんと恵太郎さんの近い将来は暗示させるような終わり方。
だからこの終わり方で良いのでしょうね。今の映画は「見せ過ぎ」。
1934年当時の郊外の景色や映画館や喫茶店、料理店の雰囲気は面白かった。
戦前の日本経済のピークは昭和10年代初めだったそうですから、ちょうどその時期。ネオンがきらめく夜の街、映画館で上映されているのは「ベティ・ブープ」、夜遅くなるとタクシーに乗る。
描かれているのは歴史の教科書で習った昭和初期ではなかったです。
しかし、助監督が豊田四郎と吉村公三郎、撮影助手に木下恵介ですか。時代と会社を考えれば、当たり前と言えば当たり前なんですが、なんだかスゴイ。