★★★★★★★★★★
日本盤BDで。
タランティーノが選ぶ第2次大戦映画のベスト1だとか。
観る前にちょろっと調べてみたら、「観るべきだけれど誰にでもお勧めできない」とか「観た後夢に見る」とか。
そういうコメントが目についたので、覚悟して観た。
一少年の目を通して戦争を描いた映画だけれど、反戦映画ではない。
徹底的なリアリズムで、甘い描写が一切ないので、人にとっては直視できないかもしれない。
映画の中ではSSによる蛮行だけを描いているけれど、ラストにはそれまでの被害者が一転して加害者側になっている。
だから、これはいつの時代も世界中どこででも起こってきたことだろうし、今後も起こるだろうことだと思うし、その理由は人間の内にある残虐性なのでしょう。
これを観ると、「戦争はイヤだ」と言うことは単なるセンチメンタリズムでしかなく、ある種の美化は単なるヒロイズムでしかないことがよく分かる。
これほど救いのない映画も珍しい。